パワハラ訴訟で賠償増額 JR東海の子会社

 JR東海の子会社「東海交通機械」(名古屋市)でパワハラを受けたとして、従業員の男性(49)=愛知県=が同僚と同社に損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、名古屋高裁は3日、賠償額を約68万円増やし、計約235万円の支払いを命じた。
 昨年12月の一審名古屋地裁判決は「業務上の指導を逸脱した、違法なパワハラ行為があった」と認定していた。高裁の筒井健夫裁判長は判決理由で、同僚のパワハラによって適応障害となり、良くならないうちに、同僚と年に十数回接触したため、パニック障害を発症したと新たに認めた。
 男性側は控訴審で、パワハラの際に暴行を受け、けがをしていたが、会社が労働基準監督署への報告を怠ったと主張。高裁はこの点の会社の過失も認めた。
 判決によると、男性は2016年7~12月、同僚からやることを紙に書いた上、他の従業員の前で読み上げさせられたり、頭を殴られたりするなどした。
 東海交通機械は「判決を入手しておらず、コメントは控える」とした。
(共同通信社)