講座概要
台湾の労働法は、歴史的に日本の労働関係の法令や判例等の影響を少なからず受けているといわれており、類似する部分もありますが、大きく異なっている部分もあります。例えば、有期雇用に対する厳格な規制、時間外・休日手当の計算方法が複雑であること、法令上、退職金や解雇手当の支払いが義務付けられていることなどはその典型です。本講座では、台湾子会社、支店等における労務管理上、重要な事項について、関連する法規制や実務上押さえておくべき留意点を、台湾の労務案件に精通した経験豊富な日本弁護士および台湾弁護士が、わかりやすく解説します。
本講義は、ZOOM(ウェビナー)を利用してWebで配信いたします。
ご参加に伴い下記URLをご確認ください。
https://www.rosei.jp/seminarstore/seminar/zoom
【本講座のポイント】
①台湾の労働法制の仕組み、特徴が理解できます
②台湾子会社、支店等の労務管理上、重要な事項、留意点が整理できます
③日本の労働法制との違いも言及するので実務に落とし込めます
講座内容
Ⅰ 台湾の雇用環境と労働紛争の状況
1.台湾の労働市場の特徴、台湾人の働き方
2.賃金水準
3.労働紛争の発生件数
Ⅱ 台湾労働法の概要
1.主な労働関連法令
2.日本法と比較した場合の台湾労働法の主な特徴、留意点
Ⅲ 労働契約の締結
1.雇用形態
2.採用、試用期間
3.労働契約締結の際の留意点
Ⅳ 労働契約の履行
1.賃金、時間外手当、休日手当
2.社会保険
3.労働時間、休日及び休暇
4.有給休暇
5.就業規則
6.労災
7.ハラスメント
8.懲戒処分
Ⅴ 労働契約の終了
1.解雇、労働者による退職、定年退職
2.退職金制度
Ⅵ その他
1.集団的労使関係
2.労働紛争の解決方法
3.日本人駐在員に関わる留意点
講師プロフィール
森・濱田松本法律事務所
弁護士 鈴木 幹太氏 / 台湾弁護士 紀 鈞涵氏
森・濱田松本法律事務所
弁護士 鈴木 幹太氏 / 台湾弁護士 紀 鈞涵氏
鈴木 幹太 氏
【略歴】
2000年東京大学教育学部卒業、 2000~2004年まで三井金属鉱業株式会社に勤務。2007年に早稲田大学法科大学院修了。2011年に台湾大学語文センター中国語課程修了、同年に台湾・台北の萬國法律事務所にて執務。2016~2020年まで森・濱田松本法律事務所 北京オフィス一般代表を務める。主な著書に『台湾ビジネス法務』 (商事法務/共著)などがある
紀 鈞涵 氏
【略歴】
2001年に国立台湾大学法学部卒業、同年台湾律師(弁護士)試験合格。2005年に国立台湾大学大学院法学研究科修士課程修了、2005~2016年まで台湾・台北の萬國法律事務所にて執務。2015年東京大学大学院法学政治学研究科修士課程修了。2016~2019年まで西村あさひ法律事務所、2019年から森・濱田松本法律事務所にて執務。主な著書に『台湾ビジネス法務』 (商事法務/共著)などがある。