講座概要
会社は労働者を「異動」させることによって、人材を適材適所で有効に活用するだけでなく、業務効率や生産性の向上、本人のモチベーションの維持・向上につなげていくことが期待できます。
もっとも、労働者にとっては、勤務地、職種および職位等の労働条件は重大な関心事といえ、会社といえども、これらを一方的に変更することは原則としてできず、「異動」命令権の行使は慎重に行わなければなりません。労働契約法では権利の濫用は許されないと厳格なルールを定めています。
そこで、本講座では「異動」に関する法的ルールを整理した上で、実務上の留意点を解説し、実践的な対応力を身に付けることを目的としています。
※WEB受講でご参加の場合は、お申込み前に必ず下記のURLをご確認のうえで、お申込みください。
https://www.rosei.jp/seminarstore/seminar/deliveru
【本講座のポイント】
①「異動」の重要性を理解できます
②「異動」命令権の取得方法と行使方法を整理できます
③「横」と「縦」の「異動」命令権の具体的行使の勘所が学べます
講座内容
Ⅰ 「異動命令」とは
1.「横」の異動命令
転勤、職種変更、出向等
2.「縦」の異動命令
降職、降格等
Ⅱ 「異動命令」を巡る理論的整理
1.異動命令権の取得場面と行使場面を分けて考える
2.「横」の異動命令権について
(1)転勤命令権等はどのようにして取得できるのか
(2)転勤命令権等の行使はどのような場合に濫用となるのか
3.「縦」の異動命令権について
(1)降職権限および降格権限はどのようにして取得できるのか
(2)降格等の行使はどのような場合に濫用となるのか
Ⅲ 「異動命令」の実務対応
1.転勤命令等に従わない場合はどうすべきか
2.賃金規程に降格等をどのように規定すべきか
講師プロフィール
石嵜・山中総合法律事務所 代表弁護士
江畠 健彦 氏
石嵜・山中総合法律事務所 代表弁護士
江畠 健彦 氏
【略歴・著書】平成15年11月司法試験合格、平成17年10月弁護士登録、石嵜信憲法律事務所(現 石嵜・山中総合法律事務所)入所。企業の労務相談、訴訟等、労働問題全般を手掛ける。各種セミナーの講師としても活動。主な著書に『労働時間規制の法律実務』『個別労働紛争解決の法律実務』(いずれも中央経済社/共著)、『Q&A 人事労務規程変更マニュアル』(新日本法規出版/共著)、『問題社員のリスクと実務対応』(労働調査会)ほか多数。