講座概要
2022年6月から改正公益通報者保護法が施行されました。しかし、各企業のコンプライアンス通報の内実としては、ハラスメントに関する通報が多数を占めている例が多いようです。本講座では、主としてハラスメント相談窓口担当者・調査担当者を対象に、各企業のハラスメント通報案件・相談案件に関する実務対応に精通している人事・労務専門弁護士が、実際の場面で培った経験と実績を踏まえ「実務上よくある相談」や「実務上悩ましい相談」を念頭に作成した【設問】に基づき、相談・調査に関する実務上のポイントを解説します。なお、本稿では、本年11月1日施行のフリーランス新法(特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律)において求められているハラスメント対策に係る体制整備義務についても概要を解説するとともに、最近相談の多い「カスタマーハラスメント」に関する相談対応のポイントについても解説を行います。
※WEB受講でご参加の場合は、お申込み前に必ず下記のURLをご確認のうえで、お申込みください。
https://www.rosei.jp/seminarstore/seminar/deliveru
【本講座のポイント】
①窓口担当者・調査担当者等に必要なハラスメントの基礎知識を復習します
②相談窓口の設置・通報受付時の初動対応の実務ポイントについて学習します
③ヒアリング調査・事実認定・認定事実に基づく対応(再発防止を含む)について学習します
講座内容
Ⅰ 【前提】ハラスメント/事業主の措置義務に関する基礎知識
ハラスメント相談窓口担当者・調査担当者等に必要とされる、ハラスメント該当/不該当に関する基礎知識・基本的な勘所を講義します。あわせて、本年11月1日施行のフリーランス新法第14条所定の「ハラスメント対策にかかる体制整備義務」についてもその概要を解説いたします。
Ⅱ 相談窓口の設置・周知のポイント
各企業におけるハラスメント相談窓口の設置・周知における実務上のポイントを講義します。
Ⅲ 通報受付時の初動対応のポイント
ハラスメント通報案件の適切な処理において「初動対応」は重要です。初動対応の勘所について講義します。
Ⅳ 相談者からのヒアリングのポイント
相談者(被害者)からのヒアリングにおいて、「何を聞かなければならないのか」「何をしてはいけないのか」等、実務上のポイントを講義します。
Ⅴ 行為者・第三者からのヒアリングのポイント
行為者(疑いのある者)・第三者からのヒアリングをどのように進めていけばよいのか、報復行為等を防止するためにどうすればよいのか等、実務上のポイントを講義します。
Ⅵ 事実認定/認定事実に基づく対応のポイント
ハラスメント事案特有の事実認定上の留意点のほか、認定された事実に基づく対応(懲戒処分等)やフィードバック、再発防止策等における実務上のポイントを講義します。
Ⅶ 【補足】カスタマーハラスメントに関する対応のポイント
近時はカスタマーハラスメントに関する相談が増えておりますので、その実務対応のポイントを講義します。
講師プロフィール
第一芙蓉法律事務所 弁護士
小鍛冶 広道 氏
第一芙蓉法律事務所 弁護士
小鍛冶 広道 氏
【略歴】
早稲田大学法学部卒、平成10年弁護士登録(第50期)、第一芙蓉法律事務所入所。経営法曹会議常任幹事、日本労働法学会会員。ハラスメント問題に関する著作としては、「管理職に知ってほしい パワハラにならない部下の𠮟り方・接し方10箇条」(『ビジネス法務』2019年9月号)、「管理職必修! 萎縮しないためのハラスメント講座①~⑮」(『旬刊経理情報』№1595~1615号)、「こんなときどうする? ハラスメント調査・対応の実務Q&A50」(共著・『ビジネス法務』2022年5月号)がある。