講座概要
日本で三井不動産に18年間勤務した後、米国で28年にわたり雇用法弁護士として活動し、日本と米国とのビジネスの違いに精通している講師が、日本のグローバル企業の中核社員を対象に今後の海外での事業運営に必要な視点を伝授します。日本の本社・工場向けのグローバル人材の計画的な育成プログラムとして活用いただける研修です。日本から海外のジョブ型雇用社員と業務上接する上での注意点ならびにグローバルに通用するヒューマン・スキルを身につけ実践できるようにします。さらに、グローバル企業の本社社員として備えるべきリーガル・コンプライアンス意識の強化を図ります。
本講義は、Zoom(ウェビナー)を利用してWebで配信いたします。
ご参加に伴い下記URLをご確認ください。
https://www.rosei.jp/seminarstore/seminar/zoom
【本講座のポイント】
①海外市場での発展に必要なグローバル・マネジメント・スキルの基礎を習得できます
②海外子会社を含めたガバナンス強化の仕組みが整理できます
③海外のジョブ型社員との職務上のやり取りで注意すべき心がけを身につけてもらいます
講座内容
Ⅰ 日本企業の今後のグローバル展開の重要性
1.最近30年間に世界で起きてきたビジネスモデルや市場の変化
2.収縮する日本市場と拡大する世界市場への対応策
3.グローバル企業の日本本社の役割 (日本的経営の海外展開だけでは不十分)
Ⅱ 米国法と比較した日本法の特徴
1.日本の大企業で多発している不祥事の特殊性と米国での企業犯罪に対する厳罰制度の認識の必要性
2.企業内告発の日米の頻度の違いとその要因
3.内部告発や訴訟社会に対応できる業務体制の確立の必要性
Ⅲ 米国と日本の雇用法の相違点と経営のあり方に対する根本的な影響
1.年齢による差別禁止法の有無ー若年者優先採用や定年制は違法
2.Employment at Will v. 解雇権濫用の禁止+定年制度
3.日本式メンバーシップ型社員の働き方の特殊性と日本式経営の特徴
4.米国のジョブ型雇用の特徴と米国式経営
Ⅳ 海外採用社員との相互理解の難しさ
1.日本本社から見た米国採用ジョブ型社員に対する不満やフラストレーションの例
2.米国採用社員が感じる日本人(駐在員)の言動に対するフラストレーションや違和感の例
Ⅴ 海外子会社のジョブ型雇用社員と接する上での心構え
1.上位者のリーダーシップと丁寧なコミュニケーション努力の必要性ー話し手責任・説明責任の自覚
2.海外採用ジョブ型社員のやる気と帰属意識を高める努力の必要性
Ⅵ 海外グループ会社のジョブ型社員に対するリスペクトの重要性
1.ジョブ型社員に対するプロフェッショナルとしてのリスペクト(日本の新卒採用中心の社内には育たない感覚)
2.日本本社中心思考からの脱却(成長の中心に主役を譲る)
3.職場でのネガティブな感情表現を控える必要性
Ⅶ 雇用差別とハラスメントに対する意識と訴訟リスクの相違
1.第7部の目的
2.日米雇用法環境の相違 (訴訟リスクを意識した行動の必要性)
3.職場におけるハラスメントに関する法律問題
講師プロフィール
オグルツリー・ディーキンス法律事務所 インディアナポリス事務所 インディアナ州弁護士 (1996年)、ワシントン州弁護士 (2021年)
本間 道治 氏
オグルツリー・ディーキンス法律事務所 インディアナポリス事務所 インディアナ州弁護士 (1996年)、ワシントン州弁護士 (2021年)
本間 道治 氏
【略歴・著書】
一橋大学社会学部卒業。三井不動産株式会社において人事研修部門、広島支店マンション開発担当、社長秘書、会長秘書、秘書室課長、都市開発事業部事業企画課長等の職務を経験し、1991年3月同社退職。1994年12月米国オハイオ州立シンシナティ大学ロースクールJ.D.課程卒業。2002年8月からオグルツリー・ディーキンス法律事務所に所属。著書『40歳からの米国での挑戦―米国で弁護士を目指す』(アマゾン)。