講座概要
昨今、ジョブ型雇用が脚光を浴びており、実際に大企業が新卒社員も含めて導入の動きが進んでいます。確かに従来のメンバーシップ型雇用(新卒一括採用、長期雇用、年功型賃金)では、グローバル化時代に合わない部分が出てきていることも否めません。しかし、ジョブ型雇用を導入すれば、現状の課題が解決できるといった「魔法の制度」ではなく、当然にデメリットもあります。そこで、本講座では、ジョブ型雇用の基本事項を学んでいただくことで、あらためて自社の雇用制度・賃金制度を見直す契機としていただきます。
※WEB受講でご参加の場合は、お申込み前に必ず下記のURLをご確認のうえで、お申込みください。
https://www.rosei.jp/seminarstore/seminar/deliveru
【本講座のポイント】
①メンバーシップ型雇用とジョブ型雇用の特徴、メリット・デメリットが理解できます
②ジョブ型雇用導入に向けて検討すべき事項が整理できます
③ジョブ型雇用導入後に想定される法的問題点を事前に把握できます
講座内容
近年注目されるジョブ型雇用
『ジョブ型雇用導入に伴う法的留意点』【半日】
~導入検討に当たって知っておくべきポイントと運用上の課題を紹介~
<主な内容>
Ⅰ そもそもジョブ型雇用とは何か
1.メンバーシップ型雇用の特徴
新卒一括採用、長期雇用、年功型賃金による安定性
2.ジョブ型雇用の特徴
職務や役割と人材の結びつきによる専門性・成果の追求
Ⅱ ジョブ型雇用導入に向けた検討課題
1.自社内の職務調査・分析
2.ジョブ型雇用導入の対象となる適用範囲(職位及び職種)の検討
(1)管理職、専門職、一般職、新卒者等
(2)職務記述書の活用
3.賃金制度変更の要否の検討
年功給・職能給から職務給への変更
Ⅲ ジョブ型雇用による問題点
1.職務給・成果給の導入による不利益変更
2.人事考課(人事権)の不公正、不公平(濫用)
3.配転命令の可否
4.能力不足及び業務消滅による普通解雇の可否
Ⅳ ジョブ型雇用以外の雇用制度・雇用形態での高度人材活用方法
1.高度プロフェッショナル制度
2.裁量労働制
3.コース別雇用制
Ⅴ ジョブ型雇用の展望と今後の課題
1.労働市場の活性化と必要な人材の確保の容易性
2.自社での人材育成の可否
3.労働法・判例法理による障壁
講師プロフィール
石嵜・山中総合法律事務所 代表弁護士
江畠 健彦 氏
石嵜・山中総合法律事務所 代表弁護士
江畠 健彦 氏
【略歴・著書】
平成15年11月司法試験合格、平成17年10月弁護士登録、石嵜信憲法律事務所(現 石嵜・山中総合法律事務所)入所。企業の労務相談、訴訟等、労働問題全般を手掛ける。各種セミナーの講師としても活動。主な論文・著書に『労働時間規制の法律実務』『個別労働紛争解決の法律実務』(いずれも中央経済社/共著)、『Q&A 人事労務規程変更マニュアル』(新日本法規出版/共著)、「実務に役立つ法律基礎講座(57)不利益変更」(『労政時報』第3989号-20. 3.13)ほか多数。