講座概要
人間は論理では動きません。感情で動く動物です。労働問題は、まさに感情の問題です。
また、人間は不合理な意思決定を繰り返しています。
経済学には「行動経済学」という分野があり、ノーベル経済学賞を受賞するなど様々な研究がなされています。一方、労働問題も人間の行動が問題になっているにもかかわらず、行動経済学のような研究はあまりなされていません。
本講座では、行動経済学を労務トラブル解決にどのように活かすかを実例を基に解説します。行動経済学を危険予知や円満な合意締結のために利用し、実際の労務トラブルの解決に活かせるように丁寧に解説しますので、ぜひご参加ください。
※WEB受講でご参加の場合は、お申込み前に必ず下記のURLをご確認のうえで、お申込みください。
https://www.rosei.jp/seminarstore/seminar/deliveru
【本講座のポイント】
①労務トラブルに行動経済学の視点を盛り込んだ実践講座
②難しそうな行動経済学を、身近な内容を例にわかりやすく解説
③人間の心理や選択行動の特性を知ることで交渉を円滑に進め、適切な対応が可能
講座内容
労務トラブル対応の新視点
『行動経済学を労務トラブル解決にこう活かす』
~事例や裁判例から学ぶ人間の心理を理解した交渉のポイント~
<主な内容>
【事例研究】
①おとり効果(選択肢を設けたほうが人間の判断が制限されてしまう)
②現在志向バイアス(目の前の利益を人間は優先する)
③プロスペクト理論(損失回避性) (交渉への応用方法)
④現状維持バイアス(現状維持を好む傾向にどう対処するか)
⑤ピークエンドの法則(経営幹部への退職勧奨で気をつけること)
⑥気質効果(言い訳をあえて作る)
⑦心理的リアクタンス(人間の「あまのじゃく」の性質を利用する)
⑧希少性の法則(希少性があるほうが価値があると認識しやすい)
⑨テンション・リダクション効果(交渉の優先順位、提案時期)
【失敗事例・敗訴裁判例に見る改善点】
(人間の心理に反したやり方・進め方の改善点)
【退職勧奨等の各種書式例】
講師プロフィール
杜若経営法律事務所 パートナー弁護士
向井 蘭 氏
杜若経営法律事務所 パートナー弁護士
向井 蘭 氏
【略歴・著書】
昭和50年生まれ。平成9年東北大学法学部卒業。平成13年司法試験合格。平成15年弁護士登録(第一東京弁護士会)。同年狩野法律事務所(現・杜若経営法律事務所)入所。平成21年狩野・岡・向井法律事務所(現・杜若経営法律事務所)パートナー弁護士。主に使用者側の労働事件に関与。経営法曹会議会員(使用者側の労働事件を扱う弁護士団体)。近著に『改訂版 書式と就業規則はこう使え! 使用者側弁護士が教える69の書式例』(労働調査会)、『管理職のためのハラスメント予防&対応ブック』(ダイヤモンド社)、『改訂版 会社は合同労組・ユニオンとこう闘え!』(日本法令)など多数。