2011年12月12日掲載

好印象で仕事上手! ビジネスパーソン メール術【神垣あゆみ】 - 相手との関係を「これっきり」にしない、ひと言の工夫:ビジネスパーソン メール術(16)

好印象で仕事上手! ビジネスパーソン メール術(16)
~相手との次の仕事や関わりにつながる、気のきいたひと言の効用~
神垣あゆみ かみがきあゆみ/ライター

メールのやりとりで、相手との関わりを深め、次のステップに進めるようにするには、結びの言葉がポイントになります。相手の関係を「これっきり」にしないひと言を工夫しましょう。

●これっきりにしないひと言:対面編

▼文例-1
明日、懇親会でお会いできることを楽しみにしています

上記は、会合などで、相手との対面が控えている場合のひと言です。会えることを楽しみにしている気持ちを文面の最後に添えると、好印象を与えます。久しぶりに会う相手には「再会できることを」としてもよいでしょう。

▼文例-2
昨日はお会いできて、とてもうれしかったです。
ご縁をいただき、ありがとうございます。

会合などで知り合った相手や名刺交換をした人へは、上記のように「会えて良かった」という気持ちを伝えます。「ご縁をいただき、ありがとうございます」は、感謝の気持ちを表現するときに便利なフレーズです。

●これっきりにしないひと言:お断り編

▼文例-3
今回は都合で参加できず、とても残念です
次回はぜひ、お目にかかれますように

会合などへの不参加を通知する場合も、「参加できません」という通り一遍の知らせより「残念です」と気持ちを伝えるようにすると、印象的です。

▼文例-4
次回はぜひ参加したいので、ご案内いただけるとうれしいです。

不参加を伝える場合、上記のように「次はぜひ」というひと言を添えると、社交辞令でなく本当に参加したい、という気持ちが相手に伝わります。

文例-3や4のように、不参加通知でも「次回はぜひ会いたい」「次回は参加したい」という意志を伝えることで、今後の相手との関わりを「これっきりのものにしない」という意志表示になります。

メールで断りを入れるときも、このように次への期待を相手に感じさせる表現でフォローするとよいでしょう。

●これっきりにしないひと言:気遣い編

▼文例-5
ご不明な点がありましたら、遠慮なくお尋ねください。

説明や知らせた内容について分からないことがあれば、問い合わせに応じる姿勢を伝えるのが上記の一文です。ポイントとなるのが「遠慮なく」。どんな些細なことでもお答えしますよ、という姿勢を表す表現です。

▼文例-6
お近くにお越しの際は、お気軽にお立ち寄りください。

「お気軽に」を「ぜひ」としてもよいでしょう。社交辞令に終わりがちなフレーズですが、「お気軽に」「ぜひ」というひと言を添えることで、「歓迎」する気持ちを伝えることができます。

語尾が「~ください」で終わる時は、最後に「ね」を添えると言葉尻がやさしくなります。多用すると、慣れ慣れしくしつこい印象を与えますが、効果的に使うと親近感を与えます。

このように相手の行動を促す結びの言葉も、相手の関わりを「これっきりにしない」効果を生みます。

とかく事務的なやりとりで終わりがちなメールも、ほんのひと言を添えることで、気持ちの通ったものになることを覚えておいてください。

《ワンポイント》添付忘れにご用心!
メールの送信時に、ファイルを添付し忘れることがありませんか? 添付したいファイルがあるときは、先にメールに添付してから、メールの本文を書くようにすると、添付忘れを防ぐことができます。

神垣あゆみ(かみがきあゆみ)Profile
ライター
広島を拠点に官公庁冊子や企業の記念誌、社内報、PR誌の編集・制作に携わる傍ら、メールマガジン「仕事美人のメール作法」を配信。『メールは1分で返しなさい!』(フォレスト出版)など、メールマナー関連の著書多数。