2012年01月10日掲載

好印象で仕事上手! ビジネスパーソン メール術【神垣あゆみ】 - エンドレスなメールのやり取りを終わらせるには?:ビジネスパーソン メール術(18)

好印象で仕事上手! ビジネスパーソン メール術(18)
~不必要に引っ張らず、スマートにメールを終わらせるための方法~
神垣あゆみ かみがきあゆみ/ライター

お互いが気を遣うあまり、返信したら、相手からもまた返信が…。そんなやりとりが続いて困った、という経験はありませんか? エンドレスなやりとりに区切りをつけるには、「返信のルール」を決めて対処しましょう。

●自分からのメールは「一往復半」で対応

問い合わせや質問、確認などで、自分からメールを送信した場合は、相手からの返信に対し、自分から再度メールを返して終わりにする「一往復半」の対応がひとつの目安です。

▼返信のルール(1) 自分からメールを送信した場合は「一往復半」
1)自分から送信   自分 → 相手
2)相手から返信   相手 → 自分
3)自分から再度送信 自分 → 相手 … 終了

特に質問のメールを送信した場合は、相手からの返信(回答)に満足してやり取りを終わらせがちですが、回答に対する「お礼」を再度送信しましょう。

「一往復半」でやり取りを終わらせるコツとしては、「ありがとうございます」という感謝のフレーズでメールを結ぶことです。

▼終わらせる文例-1
・承りました。ご確認いただき、ありがとうございます。
・お忙しいところ、ご回答いただき、ありがとうございます。


●相手からのメールには「一往復」

相手から最初にメールが送信されてきた場合は、自分から返信して終わりとする「一往復」のやりとりが目安です。

▼返信のルール(2) 相手から最初にメールが来たら「一往復」
1)相手から送信   相手 → 自分
2)自分から返信   自分 → 相手 … 終了

相手のメールを読んだと意思表示するためにも、相手から届いたメールへは短く簡潔でよいので、返信を心がけましょう。

▼終わらせる文例-2
・△△の件、承知しました。
・ファイルを受領(拝受)しました。

上記の自分からの返信に、再度相手から返信があった場合は、メール内容で返信するかどうかを判断します。特に、返信を要する質問や問いかけがなければ、そのまま返信せずに終わりにしてよいでしょう。


●メールを終わらせるときのフレーズ

メールのやりとりは、上記に挙げた「一往復半」「一往復」で、きっちり終わるとは限りません。何度かメールのやりとりを重ねていくうちに“終わらせるタイミング”を失ってしまうこともあるでしょう。そんな時役立つのが下記のフレーズです。

▼終わらせる文例-3
・もし、上記の内容でご了承いただければ、返信はご無用です。
・上記の内容で不都合がありましたら、お知らせください。
 特に問題がなければ、返信は不要です。

問題や不都合があったときのみ返信をお願いすれば、それ以上やりとりが続くこともありません。

《ワンポイント》漢字とひらがなのバランスは?
漢字が多すぎるメール文は威圧的で堅苦しい印象を与えがちです。「出来る」→「できる」、「無い」→「ない」など、頻繁に使う言葉は平仮名にして、漢字に偏らないようにバランスをとると読みやすくなります。

神垣あゆみ(かみがきあゆみ)Profile
ライター
広島を拠点に官公庁冊子や企業の記念誌、社内報、PR誌の編集・制作に携わる傍ら、メールマガジン「仕事美人のメール作法」を配信。『メールは1分で返しなさい!』(フォレスト出版)など、メールマナー関連の著書多数。