ロールモデル

公開日 2012.10.○ 深瀬勝範(社会保険労務士、人事コンサルタント)

ロールモデル(ろーるもでる)

 他者が模範とするべき行動様式や姿勢態度、および、そのような行動・態度を示すことによって後進者の手本となる人物。もともとは「役割のひな型となる存在」を表す心理学用語であるが、最近では、企業の人材育成やキャリア開発の分野においても頻繁に使われるようになっている。

 ロールモデルをもつことによって、従業員は、自分が果たすべき役割や目標とするべき人物像を具体的にイメージすることができるようになる。このため、企業がロールモデルを示すことは、従業員のキャリア開発やモチベーション向上に大きな効果があるものと考えられている。

 従来は、仕事の面で顕著な成果を上げてきた人材が、その会社のロールモデルとなっていることが多かったが、近年では、ワーク・ライフ・バランスに対する関心の高まりを受けて、仕事と家庭生活の両立を実現している従業員をロールモデルとしている例も増えている。また、女性の社会進出を促進する観点から、女性の経営者や管理職などの事例を集めて、ロールモデルとして公表する取り組みも、さまざまな機関によって行われている。