2020年06月12日掲載

BOOK REVIEW - 『作るもの・作る人・作り方から学ぶ 採用・人事担当者のためのITエンジニアリングの基本がわかる本』

中島佑悟、高濱隆輔、千田和央 著
LAPRAS株式会社 
A5判/204ページ/2200円+税/翔泳社 


BOOK REVIEW 
人事パーソンへオススメの新刊


 経済産業省が2019年4月に公表した「IT人材需給に関する調査」によると、IT人材は20年に企業の需要と比べて30万人不足すると試算されていた。ITエンジニアの求人倍率が急激に高まる中で、採用活動を戦略的に進め、アプローチの質を向上させる施策に取り組むことは必然であり、採用・人事担当者のITエンジニアリングの知識量がそのまま採用を左右するといっても過言ではない。本書は、エンジニア採用を担当する非エンジニアの担当者(読者)が「採用のためのエンジニアリング知識を理解すること」をゴールとして定め、必要となる知識をひも解いていく。

 第1章では、エンジニア採用の前提となる知識を確認した上で、採用担当者がエンジニアリングを学習しなければならない理由を「基礎編」として解説する。第2章以降は「学習編」という位置付けで、エンジニアリング知識を具体的に取り上げていく。第2章「作るものから学ぶ」では、Webアプリケーションの構造を俯瞰ふかんし、Webサービスの仕組みやプログラミング言語、関連用語を丁寧に説く。続く第3章「作る人から学ぶ」では、エンジニアの各職種を深掘りし、自社の採用要件策定に活用できるよう学んでいく。

 第4章「作り方から学ぶ」では、エンジニアによる開発工程の観点から業務内容を深めており、第5章以降は「応用編」として、採用要件や面談内容の良い例悪い例を提示しつつ採用業務への応用を説明する。終章となる第6章では、エンジニアリング学習に適した筆者お勧めのコンテンツを豊富に紹介しており、学習を続けるためのヒントを得ることができるだろう。エンジニアリングへの理解を深め、採用業務の改善を試みるすべての読者に手に取ってもらいたい一冊だ。

 



作るもの・作る人・作り方から学ぶ 採用・人事担当者のためのITエンジニアリングの基本がわかる本

内容紹介

本書は、採用に必要な技術用語を解説したITエンジニアリングの教科書です。
エンジニアリング知識の全体感がつかめ、関係を理解でき、採用業務に使えるようになることを目指しました。
本書では複数の採用サービスから出現数の多い用語を選定し、「採用のためのエンジニアリング知識」に絞って紹介しています。
また多数の採用コラムや考え方をあわせて紹介していきます。