2021年04月09日掲載

BOOK REVIEW - 『超ジョブ型人事革命 自分のジョブディスクリプションを自分で書けない社員はいらない』

西尾 太 著
フォー・ノーツ株式会社 代表取締役社長 
四六判/288ページ/1800円+税/日経BP 


BOOK REVIEW 
人事パーソンへオススメの新刊

 「ジョブ型雇用」という言葉がバズワード化している昨今、「ジョブ型」制度の導入を検討し始める人事担当者も多いのではないだろうか。しかし、人事コンサルタントとして400社以上の人事制度に携わってきた筆者によると、「ジョブ型雇用」を考えるに当たり、まずHRの「考え方」を見直すことから始めることが重要だという。本書は、「HRに今何が求められているのか」、それに対して「どう考えるべきなのか」、そして「何をしなければならないのか」を、全6章を通じて提言していくものだ。

 本書で特に力を入れて解説するのは"HRが対応すべき課題"だ。ここでは、「ジョブ型」「テレワーク」「DX対応」「SDGs」など14の課題について、それぞれの背景や筆者の見解を示している。HRの課題対応を踏まえ、筆者が考えるHRの究極的な目標は、「どこにでも行ける人がウチにいる」という状態にすることであり、「どこでも通用する人材を作ること」をHR施策に織り込むことが大切だという。この「どこにでも行ける人材」を、本書では「超ジョブ型プロフェッショナル」と呼び、コンピテンシーや目標管理制度などを含め、育成と受け入れに向けた施策構築のポイントをまとめている。

 また、本書には、「働く考え方」チェックリスト、「超ジョブ型プロフェッショナル」の採用基準チェックリスト、人事担当者に必要な能力、セルフジョブディスクリプションの記入例など、いたるところに筆者オリジナルのリストが盛り込まれているため、自社への当てはめを検討する際に活用できるだろう。自社のHRの課題を考える導入として、本書を活用いただきたい。

 



超ジョブ型人事革命 自分のジョブディスクリプションを自分で書けない社員はいらない

内容紹介

HRに何が求められているのか。何をしなければならないのか。
ジョブ型、テレワーク、DX対応、副業、SDGs対応など、山積するHRの課題の解決策を提示。


ジョブ型、テレワーク、DX対応、副業、SDGs対応など、山積するHR(人的資源管理)の課題の解決策を提示する。ジョブディスクリプション記入フォーマット付き。「超ジョブ型プロフェッショナル」を育成し、ビジネスモデル革新を支える人材を取り込む。