沢渡あまね 著
あまねキャリア株式会社CEO、ワークスタイル&組織開発専門家
四六判/224ページ/1480円+税/技術評論社
あまねキャリア株式会社CEO、ワークスタイル&組織開発専門家
四六判/224ページ/1480円+税/技術評論社
BOOK REVIEW ―人事パーソンへオススメの新刊
■ コロナ禍によりテレワークを導入したものの、なかなか生産性が上がらないという悩みは多い。緊急事態宣言の解除とともに、結局は従来の働き方に戻ってしまったという企業もあることだろう。本書は、これまで350を超える企業や自治体・官公庁の働き方改革やコミュニケーション活性を支援してきた著者が、テレワークでも高い成果を出すための技術をまとめたものである。
■ 全8章の構成となっており、「ロジカルコミュニケーション」「ヘルプシーキング」「クリティカルシンキング」「ファシリテーション」など、テレワークに役立つ八つのスキルを順番に取り上げていく。例えば「ロジカルコミュニケーション」の章では、「CCFの法則(結論は最初に言う)」「NLCの法則(ナンバリングする)」「AREAの法則(主張→理由→証拠→主張)」などの具体的なスキルが紹介されている。また、テレワークを行う上で必要最低条件となる「ITスキル/リテラシー」の章では、「相づちやスタンプなどで反応を示す」「突発のトラブルやプライベートの混在に寛容になる」など、実用的な行動や心構えなどについても触れている。
■ 生産性向上に寄与するスキルが幅広く収録された本書を利用することで、個人レベルで仕事の成果を上げていくことはもちろん可能だろう。一方で、それだけでなく、「部下の仕事が見えないことでマイクロマネジメントに陥り信頼関係が崩れている」といったチーム全体の問題を解決する指南書としても、本書は大きな役割を果たすはずだ。
どこでも成果を出す技術 ~テレワーク&オフィスワークでなめらかに仕事をするための8つのスキル 内容紹介 「自分は在宅勤務には向いてない」 |