株式会社スタッフコンサルティング 代表取締役
A5判/268ページ/2200円+税/労働新聞社
BOOK REVIEW ―人事パーソンへオススメの新刊
■ 労働者が安心して働ける明るい職場を作ることは、事業規模や業種を問わず、すべての事業場にとって重要な命題だといえる。そのためには、あらかじめ就業規則で、職場でのルールをはっきりと定め、労使間で見解の相違やトラブルが生じないように準備しておくことが欠かせない。一方で、労働関係の諸法令は毎年のように改正されるため、最新の法令内容が就業規則に反映されているかどうか、規則の運用が改正後の法令に違反していないか等を常に確認する必要がある。本書は、就業規則を新しく作成したり、時代に即した形で改定・変更したりする際に用いる「ガイドブック」となる一冊だ。
■ 本書の特徴は、モデル就業規則として条文を示すだけでなく、条文ごとに「解説」パートを設けるとともに、法的根拠や通達、裁判例などをひと目で確認できるようにしている点である。労働者から「この条文の根拠はなんですか?」などの問い合わせがあった場合にも、素早く対応することができる。加えて、「並びに」と「及び」の使い分けといった「規則・規定を作成する際の用字用語の使い方の例」も掲載しており、実際に条文を検討する際に参考となる。
■ 「解説」内では、労使トラブルの原因となり得る「注意すべき条文の例示と解説」も掲載しているため、経営者や担当者が自社の就業規則を手早く点検する際に役立つ(例えば、「この就業規則はすべての従業員に適用する」と規定した場合、就業規則の1項目として示した福利厚生制度等について、適用する予定のない労働者にも適用されることとなってしまう――等)。また、人事部門に初めて配属された方が各条文の解説や法的根拠を読み込めば、基礎的な労働関係法令や裁判例を学ぶことができることも、本書の有用な点であろう。
内容紹介 本書ではモデル就業規則として条文を示すだけでなく、条文ごとに根拠法令や通達、裁判例などをひと目で確認できるよう工夫してあります。従業員の方から「この条文の根拠はなんですか?」などの問い合わせがあった場合も素早く対応可能です。また、条文作成・変更の際に参考となる「用字用語の使い方」もありますので、専門家の方にも有用です。購入された方は規定例をワードでダウンロード可能です。 |