失業給付要件を見直しへ 自己都合でも迅速化

 岸田文雄首相は15日の新しい資本主義実現会議で「自己都合で離職した場合の失業給付の在り方を見直す」と述べ、会社都合で離職した人に比べて支給に時間がかかっている現状を是正する考えを示した。離職者の生活を支え、円滑な労働移動につなげる狙い。

 雇用保険の失業給付を受ける場合、ハローワークで求職申し込みをする。厚生労働省によると、解雇など会社の都合で退職した人には申し込みから1カ月程度で支給されるが、自己都合の場合は給付制限期間があるため、3カ月程度かかるという。政府はこうした要件の必要性を慎重に検討する。

 ただ現在の雇用保険財政は新型コロナウイルス禍の影響で危機的状況にあり、給付に関する課題は多い。

(共同通信社)