四六判/160ページ/1200円+税/技術評論社
BOOK REVIEW ―人事パーソンへオススメの新刊
■ 近年、多くの企業で導入が進んでいる1on1ミーティング。リモートワークの普及などで、職場における上司とメンバー間のコミュニケーション不足が問題となる中、定期的な対話の機会を設ける必要性が高まり、そのツールとして1on1ミーティングが注目されている面もある。本書は入門書として、1on1ミーティングを実践する上で上司に求められる技術や考え方などをコンパクトにまとめている。
■ 全体で七つのパートで構成され、まずPart1で1on1ミーティングが必要とされる背景を整理し、Part2で1on1ミーティングの概要・進め方を紹介する。Part3以降は各論に入り、メンバーとの関係性をどう構築していくか、メンバーの主体的な思考や行動をどう促していくのかを解説していく。さらに、Part6では1on1ミーティングでのテーマ設定や傾聴のポイント、メンバーへの問いかけ方など、実践的なノウハウを提供している。また、「メンバーが事実しか話さない(業務報告や進捗確認だけで終わってしまい、気持ちや本音を話してくれない)」「ネガティブなフィードバックがうまくできない」といったよくあるケースへの対応方法をPart7で紹介する。
■ 本書の特徴は、1on1ミーティングのポイントを見開き2ページずつで簡潔に解説していく点である。左ページは文字での解説、右のページはイラストを用いた図解となっており、気になるトピックについてサッと確認することも可能だ。1on1ミーティングを効果的なものにするための知恵や重要な要素が詰まっており、これから1on1ミーティングを始める方だけでなく、「やっているけど、いまいち効果がない」と悩む方にもぜひ手に取っていただきたい1冊である。
内容紹介 上司と部下が定期的に1対1で対話をする1on1ミーティング。テレワークの普及で就業形態が変化するなか、メンバー各人の気づきと、主体性な行動を促し、結果として組織全体のパフォーマンスを上げることができます。 適切な1on1を行うには、傾聴、質問の仕方、テーマの設定、行う頻度、適切なフィードバックなど、理論の理解と実践が欠かせません。 チームの土台となる心理的安全性を築き、メンバーを成長させるための1on1のやり方がわかります。 |