2023年03月31日掲載

BOOK REVIEW - 『マネジャーのための人事評価で最高のチームをつくる方法 「査定する場」から「共に成長する場」へ』

川内正直 著
リンクアンドモチベーション 常務執行役員 
四六判/272ページ/1800円+税/翔泳社  

BOOK REVIEW  ―人事パーソンへオススメの新刊

■ マネジャーにとって、部下の人事評価は最も重要な業務の一つといえる。にもかかわらず、人事評価の業務を「面倒くさい」「できれば避けたい」と感じている人は非常に多いだろう。本書は、このように苦手意識を持ちやすい人事評価について、制度の“運用力”にスポットを当て、部下やチームの成長を促す方法を解説したものである。組織人事領域のコンサルタントとして豊富な経験を有する著者が、その知見を数多く盛り込んでいる。

■ 第1章では、マネジメントに対する考え方をアップデートする必要性や、「絶対評価」と「相対評価」の特長など、評価者として知っておくべき基本的な事項に触れている。第2章では、評価を実施する上で要となる「目標設定」を取り上げ、適切な設定方法を解説し、続く第3章では、評価者のバイアスを排して評価の基準をそろえるためのポイントなど、納得感の高い評価の付け方について述べる。第4章で、部下の特性を深く理解するためのフレームワークを解説し、最終章となる第5章では、評価面談の基本的な型を紹介しつつ、部下の成長を促すために必要な面談の心構えを説明する。

■ 会社の人事評価制度そのものは、現場のマネジャー1人の力では変えることができない。しかし、制度そのものは変えられなくとも、運用を見直せば大きな効果を生み出すことも可能となる。「目標設定」から「評価の伝達」に至る人事評価の基本的なサイクルに沿って、工夫できるポイントを丁寧に解説した本書は、人事評価の業務に悩むマネジャーを支援する上でも、大いに参考になるはずだ。

マネジャーのための人事評価で最高のチームをつくる方法
「査定する場」から「共に成長する場」へ

内容紹介
誰も教えてくれなかった、
“チームが生き生きする”人事評価。

「何を言えばいいかわからない」
「厳しいことが伝えづらい」
「“パワハラ”と騒がれそうで怖い」
「いつも同じこと言ってる気がする」……

人事評価に苦手意識を持つ管理職は多い。
でも押さえるポイントがわかれば、どう評価するか、何をどう伝えるか、もう迷わない!

本書は、目標設定のフレームワーク、評価者にとって悩ましいシチュエーションの攻略法、「成果と成長」を促す評価の伝え方など、すぐに役立つノウハウが満載。
すべての管理職必携の新たな定番書。