転職「祝い金」監督強化 厚労省、介護定着目指す

 厚生労働省は10日、社会保障審議会の部会で、介護、医療、保育分野の職業紹介事業者に対し、指導監督を強化する方針を示した。介護職らに別の職場を紹介し、転職時に「祝い金」を支払う行為をやめさせ、人材の早期離職を防ぐ狙い。人手不足に悩む介護現場などで、スタッフの定着を目指す。
 職業紹介事業者による祝い金などの転職勧奨は、高額の紹介手数料とともに、これまでも問題視されていた。厚労省は既に法律に基づく指針を改正し、祝い金を禁止。介護分野などの求人者向けの特別相談窓口を設置し、違反がないかどうか確認しており、さらに悪質な事業者への対策を強化する。
 部会では、介護や医療、保育の紹介事業者のうち、基準を満たした優良事業者を厚労省が認定する制度の改善案も提示。紹介から一定期間内に離職した場合、事業者が受け取った手数料の一部を払い戻す仕組みを設けることを認定基準に加える。
(共同通信社)