立教大学経営学部教授
A5判/464ページ/4500円+税/ダイヤモンド社
BOOK REVIEW ―人事パーソンへオススメの新刊
■ 本書は、過去20年にわたり人材開発・組織開発を研究してきた著者が、人と組織の課題解決のために必要な「科学知」と「臨床知」の双方をまとめた、人材開発・組織開発の実践書である。タイトルでもある「人材開発・組織開発コンサルティング」とは、“人と組織の困りごとを抱えている人々の課題解決を支援すること”を意味している。組織外部のプロフェッショナル・コンサルタント(限られた一部の人)だけでなく、企業の経営者や人事担当者など、人と組織の課題解決に携わる全ての人に向けて、「誰もが学び、実践できるもの」とするために執筆されている。
■ 本書は大きく分けて三つのパートで構成されている。第1部では、企業における人材開発・組織開発の役割や、「そもそも人と組織の課題解決とは何か?」という疑問について解説していく。その上で、第2部では「人材開発」「組織開発」のそれぞれについて、基礎的な知識・理論や代表的な実践例を紹介する。メインとなる第3部では、本書のテーマである「人材開発・組織開発コンサルティング」の具体的な進め方を、①出会う⇒②合意をつくる⇒③データを集める⇒④フィードバックする⇒⑤実践する⇒⑥評価する⇒⑦別れる、という七つのステップに分けて詳細に見ていく。
■ 人材開発・組織開発とは、人と組織に働きかけることで、経営や現場にインパクトをもたらす課題解決のプロセスである。その過程で、企業の外部、もしくは内部からどのように現場に関わり、支援していくのか――アカデミックな内容(「科学知」)と実践的なノウハウ(「臨床知」)が体系的に整理され、コンサルティングに必要な知識が詰まった本書は、人材開発・組織開発に取り組む全ての人にとって必読の一冊といえる。
人材開発・組織開発コンサルティング ―人と組織の「課題解決」入門 内容紹介 ■メンバーとの信頼をいかに築くのか? 企業の人事・教育担当者から社外コンサルタントまで必読。 |