2023年10月13日発行 労政時報本誌  4064号 012頁

特集1:本誌特別調査

2023年度労働時間総合調査

当研究所では毎年、全国の証券市場上場企業および上場企業に匹敵する非上場企業を対象として「労働時間等に関する実態調査」を実施しています。
今回取りまとめた2023年度調査では、定例の①所定労働時間、②所定休日日数、③年間総実労働時間、④年次有給休暇の取得状況、⑤時間外労働の実態に加え、⑥年次有給休暇の取得促進策についても調べています。
以下では、『労政時報』第4064号(23.10.13)で掲載した調査結果より、主なポイントをご紹介します。

■主な調査項目に見るポイント

2023年度年間所定労働時間・年間所定休日日数:1908時間14分、121.4日
年間総実労働時間(22年度):全産業で平均2017.9時間。「2000〜2050時間未満」が15.6%と最も多く、「1900〜1950時間未満」「1950〜2000時間未満」がともに13.9%で続く。産業別に見ると、非製造業のほうが製造業よりも長時間の傾向にある
年次有給休暇(年休)の取得状況(最近1年間):全従業員平均の取得日数は12.3日、取得率は66.7%
時間外労働の実態(22年度):全社または本社における1人1カ月当たり平均で17.5時間。21年度比マイナス0.7時間
年休取得促進策の実施状況:「実施している」が96.8%
年休取得促進策(複数回答):上位を占めるのは、「半日単位年休の導入」86.0%、「年休残日数の通知」56.2%、「上司による年休の取得奨励」46.7%

■2023年度の所定労働時間・年間所定休日日数の実態

 2023年度の1日当たり所定労働時間(始業時刻~終業時刻までの時間から、休憩時間を除いたもの)は平均7時間48分、年間所定休日日数は年間121.4日である[図表]。年間の所定労働時間は1908時間14分で、同一企業における前22年度の水準(1909時間29分)から1時間15分短くなった。
 ちなみに、年間所定労働時間を基にして単純計算すると、1カ月当たり(12分の1)は159時間1分、1週当たり(366※分の7)は36時間30分となる(※365日+うるう年の24年2月29日)。
 規模別では、1日当たりの所定労働時間は1000人以上が7 時間50分、300~999人が7 時間48分、300人未満が7 時間46分であり、規模による差はほとんど見られなかった。年間所定休日日数は1000人以上が122.0日で最も多く、次いで、300~999人が121.8日、300人未満119.9日の順となっている。年間所定労働時間は1000人以上が最も長く1910時間53分、次いで300人未満1907時間54分、300~999人1905時間8分である。

[図表]1日、週間、月間および年間所定労働時間と年間所定休日日数(本社)

【調査要領】

1.調査時期:2023年5月29日~8月22日

2.調査方法:調査票(紙様式・PDF)による記入とWEBアンケートを併用

3.調査対象:全国証券市場の上場企業(新興市場の上場企業も含む)3822社と、上場企業に匹敵する非上場企業(資本金5億円以上かつ従業員500人以上)1207社の合計5029社。ただし、持株会社の場合は、主要子会社を対象としたところもある。

4.集計対象:上記調査対象のうち、回答のあった251社。規模別の内訳は、1000人以上104社、300~999人81社、300人未満66社。



『労政時報』第4064号(23.10.13)の特集記事

1.2023年度労働時間総合調査(労務行政研究所)

2.人的資本経営実践事例シリーズ:日立製作所

3.重大労災事故における企業の責任と実務対応

4.2023年年末一時金決定のための資料集

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