株式会社人材研究所 代表取締役社長
四六判/208ページ/1500円+税/WAVE出版
BOOK REVIEW ―人事パーソンへオススメの新刊
■ 組織において上司として働く皆さんは、日ごろ部下にどのような言葉を掛けているだろうか。それらの中には、「上司から言われてうれしかった言葉」や「自分自身を奮い立たせるための言葉」なども含まれていることだろう。しかし、部下のためにと思い発した言葉が、実は悪影響を与え、ややもすると反感を抱かせているかもしれない――と考えたことが一度でもあるだろうか。上司が部下に発する言葉は、上司本人が思う以上にセンシティブだ。
■ 本書では、多くの企業の組織人事コンサルタントとして活動する著者が、「上司が部下に決して言ってはいけない30のNGワード」について、言われた部下側の深層心理の分析を交えて詳説している。部下視点で「この人、わかってないなあ……」「この人、上司としての責任感がないなあ……」「この人、頭が固いなあ……(もしかしたら頭が悪いのかも)」など、上司にとっては“文字だけでも耳が痛くなりそうな”テーマが5章にわたり展開されている。
■ 「君の気持ちはよくわかるよ」「失敗しても責任は私が取る」などのNGワードは、上司にあらずとも誰もが何気なく他者に発してしまいがちなものばかり。章を読み進めるごとに不安が募りそうだが、各NGワードの説明文には、代替となる言葉やNGワードを発しないための心構え、部下との向き合い方などが細かく紹介されている。説明文の最後では、特に心に留めておくべき事柄を本文中から3点抜粋し、「まとめ」として読者に教示している。不用意な言葉の積み重ねで部下の信頼を失ってしまう時代。令和の部下に対するNGワードの理解、さらには若手部下の心理把握の一助ともなる一冊だ。
部下を育てる上司が絶対に使わない残念な言葉30 なぜこの言い方がNGなのか 内容紹介 よかれと思って、こんな言葉を部下に言っていませんか? □気持ちはよくわかるよ 令和時代、これはすべてNGワードです。 |