販売コンサルタント
四六判/240ページ/1500円+税/大和書房
BOOK REVIEW ―人事パーソンへオススメの新刊
■ “世代の違うスタッフとのコミュニケーションに必死になっている” “チームの雰囲気は良いはずなのに辞める人ばかり” など、とりわけ若手社員とのチームづくりに苦慮しているマネージャーやリーダーは多いだろう。著者もアパレル企業でのエリアマネージャー時代に同様の悩みを抱え、周囲のスタッフが全員退職し、一人ぼっちになっていたと述懐する。本書には、筆者が自らの経験を基に実践していった、 “チームに「仕事を楽しい」と思ってもらいながら、自分で考えて動き、さらに一緒に成果が出せるようになる方法” を紹介している。
■ テーマ別に整理した章ごとに、全45ケースの “チーム作りのヒント” を提示し、それぞれについて実践的なアドバイスを行う。第1章では、若手との距離の縮め方、チームにポジティブなムードをもたらす投げ掛けなど、若手に「この人なら大丈夫」と感じてもらうための方法を紹介。第2章では、若手の努力のほめ方、丁寧なフィードバックの重要性とやり方、部下のタイプごとの目標設定の要否など、若手に「ちょっとやれる気がしてきた」と感じさせるためのコツを伝授する。
■ 第3~4章では、本書の核となるチームづくりについて取り上げ、若手の「考える力」を育てる質問の仕方、相手を鼓舞して失敗の怖さを軽減するための伝え方、意見が活発に出る場にするための相づちの打ち方など、わずかな心掛けによって実践できるノウハウを解説。第5章では、「臨機応変に動けるスタッフ」になってもらえる視点のずらし方を伝える。各ケース解説を4~8ページでコンパクトに展開、冒頭ページにはケースのポイントを柔和なイラストとともに明示し、読者が肩ひじ張らずに内容を効率よく把握できる工夫を凝らしている。関心のあるケースから参照できるなど読み進めやすく、若手社員とのチームづくりにおける気付きを自然に得られる一冊だ。
「若手と一緒に成果を出したい!」と思ったら。 自分で考え動きたくなるチームを作る45のヒント 内容紹介 □「世代の違うスタッフ」とコミュニケーションを取るだけで必死。 スタッフへの「困った」や「こうなったら」は尽きないもの。 仕事は、自分で「出来た!」と思うことから楽しくなっていきます。 |