株式会社エスコート代表取締役/株式会社ラフスタイル WEBデザイナー
A5判/160ページ/1600円+税/白夜書房
BOOK REVIEW ―人事パーソンへオススメの新刊
■ 企業の人手不足が深刻化し、自社の離職防止や労働生産性の向上が求められる昨今、社員一人ひとりのモチベーションを高め、自社へのロイヤリティーを醸成するため、上司と部下の1on1コミュニケーション(コーチング)を重視する企業が増えている。しかし、実際に部下を前にすると、どのように進めればよいか戸惑う上司も少なくない。本書は、延べ550社、1万5000人以上にコーチングプログラムを提供してきた著者が、コーチングの基本から実践まで網羅的に解説した一冊である。
■ 第1~4章では、コーチングの定義や基礎知識に始まり、ゴール設定やプロセス、関連する各種理論を紹介。特に第4章では、コーチに求められる姿勢に加え、コーチングの流れ、実践の基本となるGROWモデルを取り上げ、目標(Goal)、現在地の確認(Reality/Resource)、選択肢(Options)、意志(Will)の4ステップを簡潔にまとめており、実際のコーチングにおいて参考になる。第5~7章では、「傾聴のテクニック10カ条」や質問力向上のための方法論といったスキルを多数紹介するほか、コーチングがうまく機能しない場合の対応策、1on1の具体的な実践例を解説する。最後の第8章では、“能力が開花した社員を最大限に生かすための組織づくり” の観点から、適切な組織目標や腹落ちする行動指針の立て方など、コーチングの側面から組織の成功に欠かせない要素を紹介している。
■ 本書は「読むだけ」というコンセプトに沿って、図解や親しみやすいイラストを随所に散りばめ、要点をコンパクトにまとめているため、仕事の休憩時間や通勤途中でも手軽に読み進められるよう工夫されている。個人がコーチングを一から学ぶための入門書としてはもちろん、社員研修用の課題図書としても活用できるだろう。
内容紹介 「人生を変えたい」「夢をかなえたい」「目標が見つからない」 コーチングは相手のやりたい気持ちや意欲を引き出し、目標達成をサポートするコミュニケーションスキル。 本書では、コーチングの意義や部下のモチベーションの高め方、GROWモデルと呼ばれるコーチングの基本の進め方、コーチングの際に必要となる「傾聴」や「質問」といったテクニック、さらには1on1の実践例まで、1冊で基本的なコーチングをマスターできるよう書かれています。 |