甲府市職員死亡で賠償命令 市に5800万円、地裁

 甲府市役所で2020年1月、職員の向山敦治さん=当時(42)=が自殺したのは、長時間勤務させた上に心身の健康を確保する義務を怠ったとして、遺族が市に約8千万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、甲府地裁(新田和憲裁判長)は22日、約5800万円の支払いを命じた。
 訴状によると、向山さんは19年4月に事務効率課に配属。過重な長時間勤務で心理的負荷が強まり、勤務中に自殺した。パソコンや入館証の使用記録などから直近1カ月間の時間外勤務が148時間を超え、その前も月209時間超だったことが分かり、市は勤務時間の適正な把握を著しく怠ったなどとしている。
(共同通信社)