株式会社リクルートマネジメントソリューションズ
A5判/388ページ/2800円+税/東洋経済新報社
BOOK REVIEW ―人事パーソンへオススメの新刊
■ 本書は株式会社リクルートマネジメントソリューションズの研究員とコンサルタントが、組織責任者の “組織の成果を高めたい” という視点に立ち、「組織をつくること」「組織を変えること」「自分自身に向き合うこと」について、同社の知見や研究結果、著者らの経験を基にまとめた一冊である。部や課を動かす組織責任者は、制度設計などの「ハードイシュー」よりも、組織文化の形成などの「ソフトイシュー」を扱うことが多いとし、さまざまな角度から組織責任者が検討すべきソフトイシューのデザインを提示する。
■ 第1~5章では「組織をつくること」を掲げ、心理学の研究などを踏まえて貢献意欲の促進、コミュニケーションのデザイン、組織文化の醸成の方法を解説する。第6~8章は、「組織を変えること」をテーマに据え、組織変革を3ステップに分けて詳解するほか、自分の上司を動かす「ボスマネジメント」や、組織の外を動かす際に発生する葛藤に対応する「コンフリクトマネジメント」といった自組織を変える上で必要な他組織を動かす手法についても述べる。第9~11章では「自分自身に向き合うこと」としてリーダーシップに関する理論を扱う。特に、ポストオフ後の適応など、組織責任者個人のキャリアについて多角的に考察する第11章は、これからのキャリアを考えるビジネスパーソンにとって示唆に富む内容だ。
■ どうすればメンバーのやる気を促せるか。組織を変えていくために何をすればよいか――。リーダーに求められる課題対応の在り方を掘り下げつつ、実践的なメソッドを豊富に盛り込んでおり、組織責任者のみならず、コミュニケーション活性化やエンゲージメント向上に取り組む人事担当者も多くのヒントが得られるだろう。
内容紹介 組織を動かそうとしたときに何から始めればよいのか? どうすればメンバーのやる気を促せるのか? 組織を変えていくために何をすればよいのか? これからの時代、どのようなリーダーシップが求められるのか? 自身のキャリアをどう捉えていけばよいか?…… 個人の心をどう動かして、組織を変え、企業の経営戦略を実現するか。大手人材系研究機関によるリサーチと実践例、学術成果をもとに組織の成果を高めるためのソフトイシューを解説。コミュニケーションや場づくりなど、すぐに使えるメソッドも充実。組織責任者(リーダー)必読の一冊。 |