コミュニケーショントレーナー、声と話し方の学校 ボイス・オブ・フロンティア代表
四六判/176ページ/1400円+税/ぱる出版
BOOK REVIEW ―人事パーソンへオススメの新刊
■ 組織のリーダーに必要な能力・スキルとして、部下や後輩に信頼されるような関係性を築くためのコミュニケーション術を指南する書籍は数多く見られる。その中で本書は、リーダーが発する “声” の作り方に焦点を当て、部下とのコミュニケーション方法を示している点が新鮮である。「声は生まれつきなので変えられない」と嘆く人もいるかもしれないが、声と話し方のプロフェッショナルとして、15年で累計1万人以上を指導したという著者は「正しいトレーニングを行えば、必ず声は変わる」と断言した上で、部下のタイプやシチュエーションに応じた声の使い分け、発声方法などを順序立てて解説していく。
■ chapter1では、部下から共感されるリーダーに必要な声(声質)を「エナジャイズ・ボイス」「ブレイブ・ボイス」「エンパシー・ボイス」「メンター・ボイス」の四つに分類する。chapter2では、部下を「好奇心優位型」「共感・受容優位型」など4タイプに分け、それぞれに対する声掛けのポイントをまとめている。Chapter3~5では、声の作り方を基礎編・応用編・実践編に分けて解説し、呼吸法や姿勢・表情の作り方から具体的な発声方法に至るまで、さまざまな手法を紹介。Chapter6では、「会議などで空気が重く、話が出てこない、進まないとき」「部下から不平や不満を聞いたとき」など、13の具体的なシーンを取り上げ、それぞれに適した言葉や声質を提示、アドバイスする。
■ 本書の特長は、呼吸法や発声方法などについて、イラストを豊富に用いて視覚的に分かりやすく説明している点である。また、Chapter3~5で紹介されている発声法に関しては動画解説も用意されており、書籍内のQRコードからアクセスして視聴することができる。コーチングやマネジメントで学んだ理論を実践しているにもかかわらず、いまひとつ効果が出ないと悩むマネジャーやリーダーは、本書を活用して、自身の発声方法を見つめ直してほしい。
内容紹介 多くのリーダーが、理想のリーダー像と、うまくいかない現実のギャップに悩んでいます。 そして、部下に信頼される話し方とは、必ずしも生まれ持ったものではありません。 さあ、これから本書で一緒に声を磨き、共感されるリーダーを目指しましょう。 |