厚生労働省は2025年度から、ハローワークで人工知能(AI)を活用し、職を探している人に求人情報を紹介する職員の業務効率化を図る。9月に発足させたプロジェクトチーム(PT)で本年度内にも、求職者の利便性向上にもつながるAIの活用方針をまとめる。
ハローワークの求人情報紹介は、求職者の希望を踏まえ、職員がデータベースから候補を探して提示する。25年度からは、AIが自動的に複数の候補を挙げ、その中から職員が選ぶ。関連経費を25年度予算の概算要求に盛り込んだ。
PTでは、オンラインで仕事を探せる「ハローワークインターネットサービス」でのAIの利用も検討する。求職者や企業の問い合わせにAIが応対し、雇用保険や助成金などの案内をすることなどが想定されている。
アドバイザーとして対話型AI「チャットGPT」を手がける米オープンAIの日本法人もPTに加わる。厚労省の担当者は「AIが不正確なデータを基に判断してしまうリスクなどにも配慮しつつ、活用方法を見いだしたい」と話す。
(共同通信社)