代表 寺澤康介
(調査・編集:主席研究員 松岡 仁)
ProFuture代表の寺澤です。
資格検定事業を手掛ける株式会社サーティファイが11月19日に発表した「オンラインによる就職活動についての実態調査」の結果は、採用担当者にとってかなりショッキングなものでした(調査対象:2024〜2026年卒業予定のオンライン就職活動経験者591人)。それは、自宅などでオンライン試験を受けた人のうち、カンニングを一切行わなかったのは54.5%と、半数程度しかいなかったというものです。さらに、カンニングの手口として最も多かったのは「スマートフォンで検索や参考資料を見た」というもので、17.6%と2割近くとなり、次いで「パソコンやタブレットで生成AIを使用した」(11.5%)、「パソコンで検索や参考資料を見た」(11.0%)、「スマートフォンで生成AIを使用した」(7.8%)と続きます。数年前に「替え玉受験」がニュースで取り上げられて話題になりましたが、「有償の受験代行サービスを利用した」(2.7%)や「友人や知人に解答を手伝ってもらった」(4.1%)よりも、“生成AIを使用した” 不正行為のほうがはるかに多いことに、時代の変化を感じざるを得ません。ちなみに、何らかのカンニングを行った人のうち、その受験企業から内定を得た人は62.5%と6割以上に及んだということです。
皆さんの会社では、採用選考においてこうした学力試験の結果をどの程度重要視していますか。テストセンターを利用しないで実施した学力試験の結果は、もはや参考にすべきではないといえそうです。
面接に活かせる情報が高評価
今回は、HR総研が就活口コミサイト「就活会議」と共同で、2025年卒業予定の同サイト会員学生を対象に実施した「2025年新卒学生の就職活動動向調査(6月)」(調査期間:2024年6月3~17日、有効回答:338件)の結果の中から、就活生の生の声をいろいろと紹介します。ぜひ参考にしてください。
まずは、「印象の良かった採用ホームページはどんな点を評価したのか」についてのフリーコメントです。色やデザインなどサイトの体裁に関するもの、構成や見せ方に関するもの、内容に関するものなど、さまざまな観点から意見が寄せられました(以下、大学名は調査回答時のもの)。
【デザイン】
・カラフルで見やすい(理系、東京工業大学)
・すごく鮮やかで、ダイバーシティなイメージを持った。英語が多用されており、自分が入りたい組織だと感じた(文系、同志社大学)
・文字が多過ぎずイラストを交えた見やすいデザインで、経営理念や事業内容なども詳しくまとめられている(理系、徳島大学)
・サイトが見やすい。また採用の情報や社員のインタビューなどが充実していた(文系、関西学院大学)
・実際にその商品を使用して生活が豊かになる印象を受ける、雰囲気のあるホームページだと感じた(理系、広島大学)
・UIが分かりやすく、最新技術の説明なども項目ごとに分かれており、就活する際にとても使いやすく感じた(理系、東京理科大学)
・一目でパッとその会社の社会貢献度や、どういった分野で活躍しているのかが理解できるデザイン(理系、名古屋工業大学)
【構成・見せ方】
・選考フローの図が分かりやすい。理念などがよくまとまっており、かなり規模の大きい企業であるものの分量がコンパクトで、企業研究がしやすかった(理系、筑波大学)
・この会社を視野に入れていなかった人でも、自然に引き込まれるようなCMがあった(文系、金沢大学)
・書類提出先とその他アンケートのフォームが大まかに分かれていて、分かりやすかった(理系、横浜国立大学大学院)
・求めている人材イメージを1ページに盛り込みつつも、見やすく、印象的であった(文系、立命館大学)
・企業説明だけでなく、社員のインタビュー動画や社長メッセージなど採用にかける思いが伝わった(理系、静岡大学)
・職種別に細かく解説されており、面接前などに参考にしやすかった(理系、東海大学)
・インターン参加条件や選考フローなど、気になることがすべて明確に示されていた(理系、大阪公立大学)
【内容】
・目指すべき人材像など、面接などで使いやすい内容で分かりやすい(理系、東京理科大学)
・内定者や新入社員へのアンケート結果が載っており、同年代の人がどのような印象を持っているのかが理解しやすかった(理系、静岡大学)
・自社自体のことに加えて、グループ会社のシナジーについても説明があったため、他の企業や業界全体のことも知る機会となった(文系、関東学院大学)
・現状で何が求められているか、過去の社風を大事にしながらこれからどのような方向性で事業へ取り組んでいくかなど、イメージが湧きやすかった(理系、同志社大学)
・この会社に向いている人柄等や、職種に関する説明が丁寧に書かれている(理系、群馬大学)
・社員の紹介や、交流の様子などがSNS等を通して上げられており、会社の様子がよく分かった(文系、京都教育大学)
・今後注力していく領域が明確だった(理系、京都大学大学院)
・さまざまなバックグラウンドを持つ社員のリアルな声が多く掲載されていた(理系、大阪大学)
・さまざまなキャリアの築き方が他社よりも詳しく掲載されていた(文系、大阪大学)
・さまざまな分野のプロジェクト事例が見られ、社員インタビューや映像が豊富だった(理系、東京理科大学)
・社員のキャリアパスや福利厚生が明確に分かりやすく書かれている(文系、明治大学)
・事業内容が豊富に掲載されており、多くの事業について調べることができた(理系、横浜国立大学)
複数のプログラムで立体的にインターンシップを組み立てる
次は、「印象の良かったインターンシップはどんなプログラムなのか、どんな点を評価したのか」です。「ゲーム形式」「オフィスでの実務体験」「社員からのフィードバック」「社員・参加者とのコミュニケーション」「複数プログラムによる理解の深化」などがキーワードのようです。
【ゲーム形式】
・提携営業を想定して、提携カードを作るまでをゲーム形式で学ぶプログラムでは、関係各所とカードを作り上げていく面白さを体感でき、カード業界に大きく興味を持つきっかけとなった(文系、学習院大学)
・企業の歴史をゲーム形式で学べ、楽しさがありつつ企業のことも深く知ることができた(理系、名古屋国際工科専門職大学)
・チームに別れて架空の店舗の売上高を競うゲームを行うという内容だったが、ゲームの中身が作り込まれており、取り組んでいて大変楽しかった(理系、東京工業大学)
【実務体験】
・1dayで新たなまちづくりの体験をするプログラムだった。社員の人柄も良く、プログラムに対して真摯に対応していることが好印象だった(文系、同志社大学)
・実際に業務で作成した成果物を使用して工場内で稼働させていただけたことで、普段の研究活動とは異なる達成感があった(理系、同志社大学)
・5日間の事業提案型グループワークインターンシップに参加し、業務や企業への理解が深まった(理系、名古屋大学)
・大規模なインターンシップで海外コンテンツの企画を考える内容だった。社員の方の解説に納得感があり、ためになった(文系、京都教育大学)
・社員の方に実際に業務や仕事を案内・説明してもらい、楽しく、イメージがしやすかった(文系、神戸大学)
・部署に配属され、実際のオフィスで業務体験をしたことで自分が実際に働く姿を想像できた(理系、日本大学)
・3日間の各事業本部における新規事業立案ワークは、実際の業務を体感できる内容だったため、難しかったがやりがいがあった。アドバイザーが親身になって相談に乗ってくれ、社員の人柄も知ることができた(文系、大阪大学)
・企業説明について、ネットに載っていることだけではなく、インターンシップに参加することで、より詳しく知ることができるプログラムのほか、実際の業務を行うプログラムなどもあり、とても良かった(理系、香川大学)
・未経験でもアジャイル開発の雰囲気を体験することができ、短い期間ながら濃い内容で楽しかった(理系、静岡大学)
【フィードバック】
・長期でプログラムの内容が幅広く、実際の業務を体験でき、フィードバックもしっかりしていた(理系、北九州市立大学大学院)
・3日にわたるプログラムで、丁寧な会社説明とフィードバック付きのグループワークがあった(理系、徳島大学)
・社員の方々が親切にアドバイスを下さり、一人ひとりに対してフィードバックしていただいた(理系、東京大学大学院)
【コミュニケーション】
・講義を挟んだグループワークがメインで、同年代の学生とたくさんコミュニケーションを取ることができて刺激を受けた(理系、静岡大学)
・参加したインターンシップの中で飛び抜けて先輩社員の参加数が多かったため、社風をより詳細に知ることができた(文系、広島大学)
・社員の方の人柄が何よりも良かった。また、質問会の時間も長く、少ない人数で行ってくれたので社員の方と密に関われた(文系、熊本大学)
・会社について、さらに就活そのものに関しても親身に相談に乗ってくれた(文系、金沢大学)
・企業による宿泊の準備が丁寧だった。 社員が親切に対応してくださり実務内容に近いことを学べた(文系、大阪大学)
【複数プログラム】
・複数のインターンシップがあり、たくさん経験できた(文系、立命館大学)
・最初のインターンシップは短時間のもので、参加すると第2回のインターンシップに案内され、最後には早期選考への案内もあることから、同社への興味ややる気のある人が選考に有利になるものだった(理系、富山県立大学)
・夏の1dayと秋の2daysに参加し、会社のことや具体的な仕事内容などへの理解が深まった(文系、同志社大学)
座談会を通して社風を発信
続いて、「印象の良かったセミナー・会社説明会はどんなプログラムなのか、どんな点を評価したのか」です。「事業説明」「働き方」「ビジョン・展望」「福利厚生」といった内容面はもちろんのこと、学生に配慮した人事の対応や、登壇した社員の人柄や座談会の開催を挙げる声が散見されました。
【人事の対応】
・人事の方が常に学生のチャットや反応に目を向けてくださり、双方向型のコミュニケーションが徹底されていた(理系、静岡大学)
・学校限定の対面座談会でいろいろ聞きやすかった(理系、京都大学)
・少人数のグループに分かれて、質問しやすい空気をつくってもらえた(文系、金沢大学)
・自社の良いところだけでなく、ありのままの姿を伝えようとする姿勢が感じられた(理系、大阪大学)
・採用担当者の人生を軸に自社の良さや特長を話していただき、志望度が上がりました(文系、共立女子大学)
・人事の方の話し方が親切だった。こちら(就活生)をいたわっていただき、逆に「こういった人はマッチしないかもしれない」という点を先に伝えていただいた(文系、大阪大学)
・人事の方がとても気さくで、学生からの質問内容にNGがなかった(文系、甲南大学)
・人事の方が最後まで学生の質問に対応していた(理系、立命館大学)
・学生に緊張感を与えないように、とても気を使ってくださっていたのが伝わってきた(理系、東京理科大学)
・採用責任者が面白いセミナーにしようと心掛けている方で、実際面白かった(文系、同志社女子大学)
【内容】
・働き方など、具体的な事例を紹介してくれた(文系、龍谷大学)
・データサイエンティストの業務がよく分かった。質問もでき、回答してもらえてうれしかった(理系、筑波大学)
・自社の将来ビジョンを明確にしており、展望も述べていたため、将来性が見えた(理系、北九州市立大学大学院)
・福利厚生が良かった。社員食堂がとても魅力的なこと、社員の平均年齢が若いことも印象的だった(文系、熊本大学)
・聞きにくい福利厚生やお金のことを話してくれて助かった(理系、滋賀大学)
・事業領域が広い企業だが、それぞれの強みや特徴について知ることができた(理系、名古屋大学)
・「毎日が文化祭のよう」という説明が印象に残っており、聞いていて楽しかった(理系、同志社大学)
・良心的で、外部講師を招いた就活相談会のようなコンテンツから、ガチガチの会社説明会まで多様な内容がそろっていた(文系、中央大学)
・事業内容の理解が非常に深まった。録画だったので見返すことができた(理系、広島大学)
・企業の選び方や業界の詳しい情報などを知ることができ、就職活動全般に役立つ情報を得られた(理系、東京都立大学)
【社員】
・社員インタビューの際、率直に会社の魅力を語ってくださり、とても分かりやすかった。また、人事とその他の職員によるディスカッションの雰囲気が非常に良かった(理系、徳島大学)
・社員の方と親しく話す機会があり、皆さんが心の底から楽しんで仕事をしていると感じた(理系、同志社大学)
・役員の方の話を聞くことができる懇親会(説明会)がありました。自社の将来性や今後の事業展望など、想像しづらい部分を聞くことができ、非常に勉強になりました。エントリーシートや面接対策の参考になりました(文系、学習院大学)
・2024年卒の内定者と話すことができた(理系、東北大学大学院)
・企業でどのようなことをしているのか、どのように成長できるかが明確に分かった(理系、筑波大学)
・新入社員の方に質問できる機会があり、良い面だけでなくマイナス面についても話を聞くことができた(文系、関西学院大学)
・さまざまな年代の社員の方が登壇して、キャリアパスに関する多種多様なケースについて聞くことができた(理系、横浜国立大学大学院)
・社員の方々がとても明るく、自分の仕事に誇りを持っている印象を受けた(理系、和歌山大学大学院)
・企業説明会は座談会がメインだったが、とても親身になってさまざまな質問に答えていただけた(文系、松山大学)
・座談会で多くの社員の方の話を聞くことができた。穏やかな雰囲気で開催され、社風を感じることができた(文系、大阪大学)
・早い時期に社員の方と少人数で対面相談会を行っていただいたことが親切で印象的(文系、大阪大学)
・現場で働くさまざまな年次の社員のリアルな声が聞けた。1時間程度の説明会を複数回開催していただけたため、集中して話を聞くことができた(文系、亜細亜大学)
企業への改善要望:「サイレント」「圧迫面接」「交通費」などさまざまな意見が
就活を通して、「企業側にこれは改善してほしいと感じたこと」を聞いたところ、こちらもさまざまな意見が寄せられました。カテゴリーごとに分類し、代表的なコメントを抜粋して紹介します。やはり合否連絡のない、いわゆる「サイレント」に対するコメントが多い一方、「お祈りメール」についてのコメントはほとんどありませんでした。「サイレント」と比べれば、“連絡があるだけまし” ということなのでしょう。
また、早期化・長期化している採用・就職スケジュールに関する要望、圧迫面接やグループディスカッションに関するコメントなども多く見れらます。心当たりのある企業は、ぜひ改善の方法をご検討ください。
【スケジュール】
・選考が早まっていることで研究がやりにくいので、従来のような選考スケジュールで行ってほしかった(理系、京都大学)
・学業に支障が出るので、なるべく簡潔にしてほしい。 もしくは、全企業または業界内で選考をまとめて行ってほしい(理系、東北大学大学院)
・エントリー時期を統一してほしい(理系、埼玉大学)
・採用スケジュールを最初に教えてほしい(理系、新潟大学)
・内定承諾期間を延ばしてほしい(理系、東京理科大学)
・あまりにも長い選考フロー(文系、大阪大学)
・選考時期が早過ぎる(文系、京都教育大学)
・次回選考のスケジュールは直前に言われても調整が難しいことがあるので、余裕を持って調整してほしい。午前の対面面接は前泊が必要になるので午後の枠も用意してほしい。交通費は十分に支払ってほしい。支給額が固定なら事前に金額を教えてほしい。居住地からの固定額で実費の半分しか出ない企業もあった(理系、名古屋大学)
・締め切りまでは必ずメールなどでリマイドしてほしい(文系、明治大学)
【服装】
・服装を指定せずに開くイベントはやめてほしい(理系、静岡大学大学院)
・服装を明記してほしい(理系、東京理科大学大学院)
・身だしなみをしっかりしてほしい(理系、千葉工業大学)
【説明会】
・説明会などでの現場社員へのインタビューに関して、受け答えに詰まる場面が散見されました。準備時間の短さなどを考えると難しい部分もありますが、質問内容などの伝達が前もってされていれば、スムーズに進むかもしれないと思いました(理系、徳島大学)
・動画選考について説明会で質問しても、「私はその世代じゃないので……」と言われることがしばしば(文系、東洋英和女学院大学)
・現場の社員との連携が取れていない企業が多かったので、質問会などをするのであれば準備しておいてほしい。悲しかったです(文系、中央大学)
・説明会兼1次選考とする企業は受けづらいと感じた(文系、同志社大学)
・年収や福利厚生についても赤裸々に語ってほしい(文系、大阪大学)
【面接】
・面接はオンラインでなく対面で実施してほしい(文系、同志社大学)
・対面面接のほうがよいと感じた(理系、立命館大学)
・圧迫面接をされた場合は学生側の志望度が下がるため、改善してほしい(文系、関東学院大学)
・圧迫面接はイメージも悪くなるため、やめてほしい(文系、早稲田大学)
・面接のとき、明らかに無愛想になるのはやめてほしい(文系、千葉大学)
・もっとオンライン面接を採用するべき(文系、大東文化大学)
・遠方の就活生に対しては、最終面接までZoomでの実施を許可してほしい(理系、宮崎大学)
・面接時に急用以外でスマホをいじらないでほしい(文系、文京学院大学)
・最終面接の数日前にキャンセルすることはやめてほしい(文系、南山大学)
・グループディスカッションは選考基準が明確でないことや、グループメンバーの顔ぶれなど運に左右される面もあるため、実力以外のところで落ちる可能性がある選考方法と感じた(文系、学習院大学)
・プレゼンテーション形式など、特殊な形の面接がある際は募集段階で提示してほしい(文系、青山学院大学)
・対面選考の場合は交通費を支給していただきたい(文系、都留文科大学)
・オンライン面接で通信状況が悪かった際の対応を改善してほしい(理系、広島大学)
・面接と面接の間が長い(理系、県立広島大学)
・学生がどんなことを言っても、一つの意見として笑顔で聞いてほしい(文系、関西学院大学)
・面接の回数が多く、選考期間が長い(文系、早稲田大学)
【試験】
・1社ごとに1回の適性検査を受験するのはつらかった(文系、早稲田大学)
・WEBテストを使い回せるようにしてほしい(文系、名古屋大学)
【合否連絡】
・インターンシップ選考の通過連絡と落選連絡は同時にしてほしい(理系、大阪公立大学)
・エントリーシートによる判定結果が遅過ぎる企業があるので、改善してほしい(理系、東京理科大学)
・合否の連絡はなるべく早く欲しい(文系、同志社大学)
・合格者のみに結果を通知するのは待っている間ずっと不安なので、できれば合否にかかわらず教えてほしい(理系、東海大学)
・面接結果のお知らせが1カ月後となるのは遅過ぎると思う(文系、横浜国立大学)
・選考結果の連絡をサイレントで行うところ(理系、静岡大学)
・遅過ぎる選考結果連絡やお祈りメールの通達(文系、広島大学)
・サイレント落選はやめてほしい。メーリングリストを操作するくらいの手間は惜しまないでほしい(理系、名古屋大学)
・いつまでに結果を出すか提示して、サイレントではなくメールや電話で伝えてほしい(文系、関西学院大学)
・最終面接の合否は1週間以内に連絡してほしい(理系、東海大学大学院)
・連絡が来る電話番号を事前に教えてほしい(文系、早稲田大学)
【その他の対応】
・本社に赴かなければならない際、常に交通費の支給の有無を書いておいてほしい(理系、佐賀大学)
・選考に関係あるイベントなのに、「関係ありません」と言わないでほしい(理系、関西大学)
・メールには返信してほしいし、電話で不在着信が入っていたら折り返してほしい。就活生にビジネスマナーを求めるなら、それ相応の態度を取ってほしい(理系、横浜国立大学大学院)
・インターンシップの中で見せていただいたスライド等について、大抵の場合、内容をすべてメモ・記憶することができないので、事後配布していただきたい(理系、東京工業大学)
・配属部署を限定した上で内々定として受け入れたなら、その後に難しいと言わないでほしい(文系、岐阜大学)
これから就職活動を始める後輩に伝えたいこと
最後に、これから就職活動を始める後輩に対してのアドバイスコメントを紹介します。活動の開始時期や心構え、インターンシップに関する内容が多くなっていますが、本人の反省が込められているものもありますので、ぜひご一読ください。
【開始時期】
・早く始めるとその分だけ良い会社に入社できている人が多いため、早め早めに動くのがお勧め(理系、東京理科大学)
・自身の希望を早めに整理して、受ける企業を絞る(理系、静岡大学)
・早いうちからエントリーシートや面接練習に取り組むべき(文系、関東学院大学)
・とにかく、何からでもよいので早く始めること(文系、広島大学)
・早期選考を狙ってとにかく早いうちから始めること(理系、富山県立大学)
・なるべく早く始めるに越したことはない。就職活動を一緒に頑張れる友達をつくるべき(理系、立命館大学大学院)
【心構え】
・長期戦の心構え(文系、早稲田大学)
・企業に対して質問をたくさん用意しておく(文系、東洋英和女学院大学)
・とにかく自分を明確に持つこと。就活は長いので、自分磨きだと思ってください(文系、京都教育大学)
・挑戦と経験は就活において大きな財産になる。就活は大学3年の後期からで十分間に合うので、まずはエピソードづくりに励んでほしい(理系、広島工業大学)
・就職活動前から、どんなことがしたいのかについて、なんとなくでも考えたほうがよい(理系、東京都立大学)
・誰かにアドバイスを求めることも大切ではあると思うが、人それぞれ性格やこれまで歩んできた背景が違うのだから、アドバイスを鵜呑みにするのはよくないと思った(文系、新潟県立大学)
【自己分析】
・自己分析を早めにしておく。多くの業界を見る(文系、横浜国立大学)
・早くに自己分析を始めて、自分はどういう人間なのかというアピールポイントを定めてから選考に臨むべき(文系、同志社大学)
・自己分析をとにかく深掘りする(理系、筑波大学)
・自己分析と同時に業界研究にも早いうちから取り組むとよい(理系、奈良先端科学技術大学院大学)
【インターンシップ】
・事前に必要な知識を持ってインターンシップに参加して、自分の強みを見せられるようにする(理系、北九州市立大学大学院)
・夏のインターンシップにはもっと参加しておくべきだったと思うので、早めに情報収集をしていろいろなインターンシップに参加することをお勧めします(理系、徳島大学)
・夏のインターンシップがかなり大事。そこから早期内定につながると、本選考はその企業より志望度や難易度が高い企業に集中できる(理系、東京理科大学)
・幅広く業界を見ておくとよい。特にインターンシップの段階では興味がないところにも参加するべき。業界を絞らず考えることで、インターンシップや面接に臨むに当たり、「この業界は合わないかもしれない」「思っていたのと違う」と感じ始めたときに、軌道修正しやすい(文系、早稲田大学)
・インターンシップには取りあえず参加するべきで、入りたい業界が明確であるなら、臆することなくその業界の最大手にエントリーすること(理系、佐賀大学)
・インターンシップには積極的に参加するべき。インターンシップを通して選考で有利になる可能性がある(理系、群馬大学)
【就活サイト】
・就活サイトに登録し過ぎてはいけない(理系、東京理科大学大学院)
・就活系のアプリやサイトで、これまでの先輩の面接質問内容や志望理由を確認して、しっかりと準備するべき(理系、学習院大学)
・逆オファーサイトに登録しておく(理系、東京大学大学院)
【業界・企業選び】
・志望業界は早めに絞っておくべき(文系、青山学院大学)
・大手BtoBは穴場だと教えたい。みんな知っている大手BtoCはそれだけ競争率が高く、BtoCにこだわって就活している「就活苦労人」をたくさん見た(理系、横浜国立大学大学院)
・就職活動の目的は、自分自身が納得できる企業に入社することです。大手企業に入社しても幸せになれるとは限りません。納得できるところから内定をもらうまで頑張ってください(理系、東海大学大学院)
・大手かどうかにこだわらず、どんなことをどんな規模感でやりたいのかを考えること(文系、都留文科大学)
・就職は、頑張って働くという権利をもらいにいくものなので、大手にこだわってもその先を見据えていないと意味がない。就職活動こそ、人生のスタートだと思って行動するべき(文系、中央大学)
・企業研究では具体的に自分がどの部署で何をしたいかまで考えておくこと(理系、京都大学)
・企業選択の幅を狭めず、いろいろなイベントに参加して語彙力・対話力を高める(文系、都留文科大学)
・早めの時期にいろいろな業界を幅広く見ておくこと(理系、京都大学)
【エントリーシート】
・まずはエントリーシートを作成すること。 形ができてから自分の考えを付け足して、何を聞かれても自分の考えを持って回答できるようになれば、受かりやすいと感じた(理系、埼玉大学)
・とにかくたくさん出して、どのエピソードなら通用するかを早めに確かめておくこと(文系、大阪大学)
・がむしゃらにエントリーシートを提出するのではなく、必要かどうかを考えた上で行うこと(理系、神戸大学)
【面接・試験】
・面接練習をたくさんしたほうがよい(理系、名古屋大学)
・早めに始めることと、面接の練習をして慣れておくこと(理系、名古屋工業大学)
・リクルーター面談をたくさん経験すること(文系、大阪大学)
・面接は場数次第であるため、練習が必要(文系、早稲田大学)
・対面での面接では、受け答えの内容よりも印象面が重要であると感じました。年上の方に対面で面接練習をしてもらうとよいと思います(文系、大阪大学)
・面接はターン制ではなく会話(文系、愛知大学)
・適性検査対策を含め、勉強はし続けておいたほうがよい(文系、同志社女子大学)
寺澤 康介 てらざわ こうすけ ProFuture株式会社 代表取締役/HR総研 所長 1986年慶應義塾大学文学部卒業、文化放送ブレーンに入社。営業部長、企画制作部長などを歴任。2001年文化放送キャリアパートナーズを共同設立。2007年採用プロドットコム(ProFuture)を設立、代表取締役に就任。約25年間、大企業から中堅・中小企業まで幅広く採用コンサルティングを行ってきた経験を持つ。 著書に『みんなで変える日本の新卒採用・就職』(HRプロ)。 https://www.hrpro.co.jp/ |