メンタルレスキュー協会理事長、メンタルレスキュー協会MRI
A5判/236ページ/2800円+税/金剛出版
BOOK REVIEW ―人事パーソンへオススメの新刊
■ 昨今、企業にとって従業員のメンタルヘルスの充実は避けて通れない課題となっている。しかし、そうした課題に対応するため企業内部に組織を形成したものの、有効に機能していないケースも多いのではと著者は指摘する。また、担当者として指名される人はメンタルヘルスの専門家ではないことが多く、途方に暮れてしまうことも少なくないようだ。本書では、メンタルヘルス部門に関わる人がその業務の本質を理解し、企業や従業員に役立つ働き掛けが可能となるような、現実的な考え方やコツを伝授する。
■ 第1章ではメンタルヘルスの今日的な意義の変化を概観する。第2~4章ではメンタルヘルス実務現場の特性を整理し、そこで求められる担当者の知識やスキルについて解説する。例えば、メンタルヘルスを取り巻く法律や不調の症状を取り上げ、担当者が取るべきコミュニケーションの具体例や求められる考え方について詳説している。第5~8章では担当者に焦点を当て、メンタルヘルスの維持・増進を図る業務における効果的な目標設定や組織運営の方法を伝える。第9章では個別事例対応のコツとして、実務を通じて生じる可能性のある困難を想定し、望ましい対応を紹介していく。
■ 随所で担当者とメンタルヘルス不調者のコミュニケーション例を挙げるなど、具体的かつ実践を想定した構成となっている。各章末には「ポイント」として押さえておきたい項目を列挙しており、章ごとに振り返りができる。メンタルヘルスの基礎的な知識から実践技法まで、一から学べる内容となっている。
実務者なら知っておきたい メンタルヘルスの基礎知識と運営のコツ 組織・業務・人材の整え方 内容紹介 企業や役所でも,メンタルヘルスを重視しなければならない時代になり,厚生労働省の指針や法律に基づく組織づくりや活動が求められているが,あまり有効に機能していないメンタルヘルス組織が多いのではないだろうか。 本書では,ときに孤独になりがちなメンタルヘルス部門に携わる人が,この業務の本質を理解し,企業や従業員のためになる活動ができるように,現実的な考え方やコツをイチからわかるように紹介する。 第1章でメンタルヘルスの意義の今日的な変化を概観し,第2章から4章でメンタルヘルス実務現場の特性の整理と,実務者に必要な知識とスキルを解説する。第3章のメンタルヘルスの基本的知識,第4章で紹介するコミュニケーションスキルは,メンタルヘルス実務者だけでなく,部下とのコミュニケーションで悩む管理職層にも役に立つ。 |