イデコ拠出上限を引き上げ 69歳まで加入可能に

 厚生労働省は26日、公的年金に上乗せできる私的年金制度の改革案をまとめた。会社員が個人型確定拠出年金「iDeCo(イデコ)」に拠出できる上限額を、企業年金と合わせて月5万5千円から7千円引き上げて月6万2千円とする。加入可能年齢の上限は、現行の「64歳以下」から「69歳以下」へ拡大する。
 イデコは私的年金制度の一つで、拠出した全額を課税所得から差し引く優遇を受けられる。企業年金がない場合の拠出上限も月2万3千円から6万2千円とする。自営業者や個人事業主は、国民年金基金への拠出額との合計で月6万8千円から7万5千円へ引き上げる。与党が20日に決定した2025年度税制改正大綱に盛り込まれた。
 企業側には、企業年金の運用実績の情報開示を求める。他社の実績と比較できるようにして運用の効率を高める。
 中小企業が従業員の掛け金に上乗せして拠出する「イデコプラス」は企業年金との併用を認めていない。併用を認める案もあったが、慎重意見が出たため、先送りする。
(共同通信社)