ルート行政書士事務所 代表、株式会社ルート 代表取締役
A5判/272ページ/1600円+税/総合法令出版
BOOK REVIEW ―人事パーソンへオススメの新刊
■ 少子高齢化や働き方改革など、日本の労働市場は大きな変化の時期を迎えている。企業や組織の人事・労務管理には、多様な人材が働きやすい環境の構築と、法令を遵守した持続可能な組織運営がより一層求められるだろう。そのためには、担当者が労働基準法をはじめとする労働関係法令を正しく理解していることが欠かせないが、改正頻度も高く、把握しなければならない法規も多岐にわたる。そこで本書では、労働法関連の知識を分かりやすく整理・解説。人事・労務初任者の入門書としてはもちろん、日常業務で疑問が生じた際の参考書としても活用できる。
■ 全10章で構成される本書は、1テーマを見開き2ページで取り上げており、また、図やイラストを用いるなど、視覚的に理解しやすい工夫がなされている。第1章では「人事労務をめぐる法律の基礎」として、“労働者とは” “使用者とは” といった基本的な定義等を説明する。第2章以降は「求人・採用・労働契約」「労働時間・休日・休憩」「異動・配転・出向」など人事・労務管理のテーマ別に、担当者として知っておかなければならない知識を網羅的に取り上げる。第10章では「人事・労務をめぐる今日的課題」として、ハラスメントやマイナンバー制度、兼業・副業といった昨今注目のテーマについて、実務に欠かせないポイントを押さえる。
■ 2010年の第1版刊行以来、多くの実務担当者に支持されてきた本書。第6版は、2019年から経過措置を設けて段階的に施行されてきた働き方改革関連法を整理してより分かりやすく解説したほか、2025年4月の育児・介護休業法や高齢者雇用安定法改正など、最新の法令改正にも対応している。労働法が “担当者だけが知っていればよい” ものではなくなりつつある中、職場や組織をマネジメントする管理職などのビジネスパーソン、経営者にとっても労働法の理解をより深める一冊になるに違いない。
内容紹介 労働基準法をはじめとする人事・労務に関する主要法規の要点を、「1テーマ見開き2ページ+図表付き」で初心者にもわかりやすく解説し、大手企業の管理職研修テキストや課題図書としても好評を博しているロングセラーの最新第6版。 今回の第6版では、2024年に改正された労働条件の明示義務や高齢者雇用安定法、フリーランス保護を謳った新法などを盛り込んだ。企業の経営者・人事労務担当者はもちろん、部下を持つ管理職にとって「これだけは知っておかなければならない」知識だけを集めた入門書。 |